
こんにちは。
ここでは、新電力では圧倒的に新規の契約者数が多い「東京ガス」について解説します。
すごく楽しみ!
はい、料金プランに付帯するサービスについても詳しく解説していきます。
東京ガスの電気料金プランには、一人暮らし向けの「ずっとも電気1S」と電気を多く使用する家庭向けの「ずっとも電気1」の2つの料金プランがあります。
ここでは、「40A契約者」でも電気使用量が少ない家庭を想定した「ずっとも電気1S」について解説していきます。
それではみていきましょう。
目次
東京ガスの供給(東京電力)エリア

ここで解説する東京ガスの電気の供給エリアは、
「東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、群馬県、茨城県、山梨県、静岡県の富士川以東」
になります。
以前は東京電力だけが電気を供給していた地域になります。ですので、このエリアは東京電力エリア、東京電力管内、または、単に関東エリアなどといろいろな言われ方があります。
また、現在は東京電力から分社化した東京電力エナジーパートナーが電気の小売りする部門を担当しています。
後の説明で出てくる「燃料費調整額」に関係してくるので、「東京電力エリア ≒ 東京電力エナジーパートナーの供給エリア」ということを覚えておきましょう。
東京電力エナジーパートナーとの料金単価の比較
下の写真は、東京電力エナジーパートナーの検針票です。 写真の検針票 は30Aですが、赤枠内に「ご契約種別/従量電灯B」と「ご契約/40A」と記載されていますので、まずは、ご自身の検針票を確認してみましょう。

上記写真の内訳からも読み取れますが、電気料金は、「基本料金」+「電力量料金」±「燃料費調整額」+「再エネ発電賦課金」の4項目の合計で計算されます。
そこで、まず「基本料金」と「電力量料金(第1~3段階料金)」の比較についてです。
下の表は、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bの料金単価表です。
【40A契約】電気料金の単価比較表
電気料金 |
基本料金 | 電力量料金(1kWh) | ||
第1段階料金 | 第2段階料金 | 第3段階料金 | ||
0kWh以上120kWhまで | 120kWhを超え300kWhまで | 300kWhを超えるもの | ||
従量電灯B ▼ ずっとも電気1S |
1,144.00円 ▼ 1,144.00円 |
19.88円 ▼ 19.85円 |
26.48円 ▼ 25.35円 |
30.57円 ▼ 27.48円 |
割引額 | ±0円 | -0.03円 | -1.13円 | -3.09円 |
(横スライドできます)
基本料金は、ご契約30Aに対して毎月支払う固定料金になります。ずっとも電気1Sと従量電灯Bは同額です。
電力量料金は、電気の使用量に応じて料金単価が3段階に上がっていくものです。 従量電灯Bと比べると、ずっとも電気1Sの第1段階料金は0.03円安く、第2段階料金は1.13円安く、第3段階料金も3.09円安く設定されています。
全ての単価が安いんだから、安くなるんでしょ!
はい、その通りですか、単価の比較では分かりづらいので、後でグラフと一緒に説明します。
「燃料費調整額」と「再エネ発電賦課金」 の比較
次に月毎に変動する「燃料費調整額」についてです。
東京電力エリアにおいて、 電気料金に燃料費調整額と内訳がある場合、東京ガスだけでなく、全ての電気を小売りする会社は、東京電力エナジーパートナーと同じ燃料費調整額の単価になります。
乗り換えても、燃料費調整額の単価は同じになるのね?
電気料金に燃料費調整額を採用している場合です。
「再エネ発電賦課金」についても同じ料金単価になります。「再エネ発電賦課金」は経済産業大臣によって1年毎に決定される国策のため、東京電力エリアだけでなく、こちらは全国で同じになります。
「比較するときにどう計算すればよいか」と疑問を感じると思います。ですが、この2つの項目は単価が同じになるので、節約金額は0円になります。
この2つは節約に関係ないのね!
ただし、例外はあります。燃料費調整額ではなく、市場連動といった項目などを採用している場合です。当サイトでは、ランキングには入れず、別に取り上げて解説しています。
節約金額をグラフで見てみよう
「基本料金」+「電力量料金」±「燃料費調整額」+「再エネ発電賦課金」を合計した2社の電気料金をグラフにしてみます。

燃料費調整額と再エネ発電賦課金については、2020年3月の単価(燃料費調整額:-2.13円/kWh、再エネ発電賦課金:2.95円/kWh)で計算しています。
下にはある...のよね?
では、乗り換えを想定して「従量電灯B」から「ずっとも電気1S」の電気料金を引いてみましょう!

横軸は、グラフ1と同様に1ヵ月あたりの電気の使用量を表しています。縦軸は「従量電灯B」と比べたときの節約金額になっています。
電気の使用量が120kWhまでは0円に近い横ばい状態です。それは「従量電灯B」より「ずっとも電気1S」の電力量料金の単価が安く設定されているのですが、0.03円しか安くないからです。
そして、121kWh以上でやっと傾斜が出てきて、300kWhからは、さらに傾斜が急になっているのが分かります。
これは、121kWh~300kWhまでは、1.13円安くなって、301kWhからは3.09円と割引率がだんだん高くなっていっているからです。
特徴としては、電気の使用量が多い家庭ほどお得になる料金プランです。
電気を多く使えば使うほど、お得になるのね!
ちょっと待ってください! よし子さんの家庭の検針票を見てください。
最も重要な判断基準の一つ
電気料金や単価の比較に重点を置かれると思いますが、「電気の使用量」が最も重要になります。
「電気の使用量」を把握できて、やっと比較や節約金額が計算できます。
「電気の使用量」 は下の写真の赤枠内に記載されています。

再度、グラフ2を掲載します。 よし子さんの「ご使用量」がどこに当てはまるか見てみましょう。

250kWhだから、月に150円になるのね?
そうなんですが、 何月の検針票で見ましたか?
まだ何かあるの?
電気の使用量は一定ではなく、夏の暑い季節や寒い季節などは特に多くなります。逆に、春、秋には電気をあまり使いません。そのため、たった1枚の検針票では、自分の生活スタイルによる電気の使用量を捉えることはできません。
ですので、1年間分の電気使用量の平均値で考える必要があります。12枚の検針票の「ご使用量」を足して、12で割った数値です。
1年間分の「ご使用量」の平均値が自分の生活スタイルとなる電気の使用量になります。
そう言われてみると...そうよね~?
その電気の使用量によって各電力会社の節約金額が変わってくるので、比較するとき重要ですよ。
節約金額をシミュレーションしてみよう
グラフ2は拡大しても見にくかったと思いますので、以下のシミュレーションで節約金額を確かめてください。
「燃料費調整額」は1年間分、「再エネ発電賦課金」は2年間分を掲載し、順次更新していきます。
1年間、毎月、メモしておけば、節約金額を把握できますよ。
節約金額の計算例
よし子さんの節約金額の計算例をご覧になって、あなたの節約金額に当てはめながら確認していってください。
・1年間:
12ヵ月×362円/1ヵ月節約金額=4,344円
・4年間:
4年間×4,344円/1年間節約金額=52,128円
・10年間:
10年間×4,344円/1年間節約金額=43,440円
1ヵ月では少ないと感じますが、電気料金は一生支払い続けるものです。また、大学生なら4年間は支払い続けるでしょう。長期的に1年間、4年間、10年間とみれば、節約金額は大きな金額になっていくことが分かります。
12ヵ月分を平均した使用量で計算しているので、12を掛ければ、実際の1年間分の節約金額に近い値になります。
でも、1年間で約4千円? 他の電力会社より安いの?
では、東京ガスの本業であるガスとのセット割があります。次にセット割などの付帯サービスについて解説していきます。
セット割、トリプル割、パッチョポイント、特典についての説明
電気料金プランに付帯するサービスの内容やサービスを受けるための条件などについての説明になります。
電気とガスのセット割引き

東京ガスでは、電気とガスを単独で契約できますが、電気とガスの両方を契約するとセット割が適用されます。
その割引額は、(基本料金+電力量料金±燃料費調整額)×0.5%です。
少し難しいので、後でシミュレーションできるようにします。
また、以下の条件がありますが、ほとんどの人は問題ないと思います。
- 東京ガスの都市ガスが対象
- 電気とガスの契約者が同一名義人であること
- 電気とガスとの支払方法が同一であること
- 電気とガスの供給場所が同一であること
上記条件を満たせば、適用になります。さらに、このセット割の適用が、次のトリプル割の適用条件になります。
トリプル割について

トリプル割を受けるのは、上記のセット割が適用されていることが条件になります。セット割が適用された後で、東京ガス提携プロバイダに加入すると、プロバイダ(プロバイダ光)料金が割引となるサービスです。
提携先によって、また、一戸建て、マンションなどによっても金額が異なります。以下のリンク先をクリックして確認してください。
既に東京ガス提携プロバイダ(プロバイダ光)と契約している場合でも、ご契約中の提携プロバイダに申込みすると、トリプル割の適用になります。
ただし、plalaは除かれています。plalaについては、新規契約者のみになります。さらに、注意事項として、新規契約でも、plalaに関しては、24ヵ月の期間限定サービスになるので注意が必要です。
手続きの順番として「ガス・電気のセット割」を契約をしてからの手続きになるので、順序よく忘れずに手続きをすることが重要です。
補足として、過去には、OCNもありましたが、なくなっているようです。ですので、今後、サービス内容の変更が予想されますので、このサービスを割引の一つとみるのは注意が必要です。
パッチョポイントについて


毎月の電気料金から1,000円あたり15ポイントもらえます。対象となる電気料金は、「基本料金+電力量料金+燃料費調整額-セット割引き代金」です。セット割引き代金は、適用されている場合に差し引かれます。
条件としては、Web会員サービス「myTOKYOGAS」へ登録するだけです。
もらったパッチョポイントは、東京ガスWebショップで利用できます。また、下図から分かるように、普段、使い慣れているポイントカードに移行もできます。

特典について
ずっとも電気1には、「電気トラブルサポート」も付いています。
無料となる作業時間には制限がありますが、トラブルになったときにはうれしいサービスです。

ポイントを含めた再シミュレーション
乗り換えてもいないのに、セット割やパッチョポイントを把握するのは難しいと思います。ですので、セット割やパッチョポイントを含めて、シミュレーションできるようにしました。
先の節約金額シミュレーションに、セット割、提携プロバイダ割引、パッチョポイントを節約金額として追加するようにしていますので、シミュレーションしてみてください。
また、計算ボタンが2つあります。先の節約金額シミュレーションで計算してから、ご自身のプロバイダをさらに選択するためです。
全サービスを含めると、やっぱりランキングの上位にくるじゃない!
付帯サービスにおいては、全ての人が条件をクリアできるか分かりませんので、各個人で判断して節約金額に追加してランキングと比べていただければと思います。
付帯サービスについては、各料金プランの詳細ページで詳しく解説していますよ。
申し込み、支払方法、 引っ越しで気になる解約金等について
以下の表は、申し込み時に必要なもの、支払い方法などをまとめた表になります。
【準備するもの】 | 【支払い方法】 |
・電気の検針票 (新規契約は不要) ・郵便番号、住所 ・メールアドレス ・電話番号 ・使用開始の年月日 |
・クレジットカード ・口座引き落とし ・コンビニ支払い |
【解約金】 | 【その他】 |
・解約金なし | ・スマートメーター 設置無償 ・契約事務手数料なし |
まとめ
ここでは電気料金や付帯サービスについて解説しました。節約金額を理解しながら、シミュレーションできたのではないかと思います。
東京ガスの「ずっとも電気1S」は、基本料金や電力量料金の単価比較だけの場合、当サイトのランキングにはほとんど出てきません。
ですが、料金プランに付帯するサービスの割引やポイントを節約金額として加算すると、ランキングは上位になることもあります。
1ヵ月の節約金額だと少なく感じますが、確実に安くなります。 また、一生支払い続ける固定費ですので、長期的にみれば大きな節約金額になります。
評判や口コミは不要です。あなたの使用量が基準になのです。
また、東京ガスという大企業ですので、安心して契約もできると思いますので、当サイトとしてもおすすめの料金プランです。
補足ですが、東京ガスには、2つの家庭向けの電気料金プランがあります。今回解説した「ずっとも電気1S」は、電気使用量が少ない一人暮らしの方や二人暮らしの家庭などが中心になります。
付帯サービスを含んだ料金での比較になりますが、電気使用量が264kWhを超えたあたりから「ずっとも電気1」の節約金額が多くなります。
選び方としては、電気使用量が264kWhより少ないと「ずっとも電気1」より「ずっとも電気1S」がお得になるので、264kWhより電気使用量が多いか少ないかで選別します。