
こんにちは。
ここでは、中部電力と大阪ガスとが共同出資で設立した「CDエナジーダイレクト」について解説します。
その地域には住んでいないけど...大企業よね?
はい、中部地方と関西地方で電気とガスの中核をなす企業が共同で設立した企業になります。
電気料金プランについては、シングルでんき、 ベーシックでんき 、ファミリーでんきといったいろいろな料金プランがあります。
ここでは「30A契約」での比較になるので、「シングルでんき」よりは節約になるのかという視点で「ベーシックでんきB」について解説していきます。
また、CDエナジーダイレクトは、ガスの供給サービスも提供していますので、ガス料金についても解説していきます。
それではみていきましょう。
目次
CDエナジーダイレクトの供給(東京電力)エリア

ここで解説するCDエナジーダイレクトの電気の供給エリアは、
「東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、群馬県、茨城県、山梨県、静岡県の富士川以東」
になります。
以前は東京電力だけが電気を供給していた地域になります。ですので、このエリアは東京電力エリア、東京電力管内、または、関東エリアといろいろな言われ方があります。
また、現在は東京電力から分社化した東京電力エナジーパートナーが電気の小売りする部門を担当しています。
後の説明で出てくる「燃料費調整額」に関係してくるので、「東京電力エリア ≒ 東京電力エナジーパートナーの供給エリア」ということを覚えておきましょう。
東京電力エナジーパートナーとの料金単価の比較
下の写真は、東京電力エナジーパートナーの検針票です。赤枠内に「ご契約種別/従量電灯B」と「ご契約/30A」と記載されていますので、まずは、ご自身の検針票を確認してみましょう。

上記写真の内訳からも読み取れますが、電気料金は、「基本料金」+「電力量料金」±「燃料費調整額」+「再エネ発電賦課金」の4項目の合計で計算されます。
そこで、まず「基本料金」と「電力量料金(第1~3段階料金)」の比較についてです。
【30A契約】電気料金の単価比較表
電気料金 |
基本料金 | 電力量料金(1kWh) | ||
第1段階料金 | 第2段階料金 | 第3段階料金 | ||
0kWh以上120kWhまで | 120kWhを超え300kWhまで | 300kWhを超えるもの | ||
従量電灯B ▼ ベーシックでんきB |
858.00円 ▼ 802.98円 |
19.88円 ▼ 19.78円 |
26.48円 ▼ 25.47円 |
30.57円 ▼ 26.38円 |
割引額 | -55.02円 | -0.10円 | -1.01円 | -4.19円 |
(横スライドできます)
基本料金は、毎月支払う固定料金です。従量電灯Bより、ベーシックでんきBは55.02円安くなっています。
電力量料金は、電気の使用量に応じて料金単価が3段階に上がっていくものです。 従量電灯B と比べて、第1段階料金は0.10円安く、第2段階料金は1.01円安く、第3段階料金は4.19円安く設定されています。
単価の比較で全て安くなっているのだから、合計も安くなるのよね?
はい、単価が全て安くなっていると分かりやすいですね。
「燃料費調整額」と「再エネ発電賦課金」 の比較
次に月毎に変動する「燃料費調整額」についてです。
東京電力エリアにおいて、 電気料金に燃料費調整額と内訳がある場合、CDエナジーダイレクトだけでなく、全ての電気を小売りする会社は、東京電力エナジーパートナーと同じ燃料費調整額の単価になります。
乗り換えても、燃料費調整額の単価は同じになるのね?
電気料金に燃料費調整額を採用している場合です。
「再エネ発電賦課金」についても同じ料金単価になります。「再エネ発電賦課金」は経済産業大臣によって1年毎に決定される国策のため、東京電力エリアだけでなく、こちらは全国で同じになります。
「比較するときにどう計算すればよいか」と疑問を感じると思います。ですが、この2つの項目は単価が同じになるので、節約金額は0円になります。
この2つは節約に関係ないのね!
ただし、例外はあります。燃料費調整額ではなく、市場連動といった項目などを採用している場合です。当サイトでは、ランキングには入れず、別に取り上げて解説しています。
節約金額をグラフで見てみよう
「基本料金」+「電力量料金」±「燃料費調整額」+「再エネ発電賦課金」を合計した2社の電気料金をグラフにしてみます。

燃料費調整額と再エネ発電賦課金については、2020年3月の単価(燃料費調整額:-2.13円/kWh、再エネ発電賦課金:2.95円/kWh)で計算しています。
ふ~ん...?
では、乗り換えを想定して「従量電灯B」から「ベーシックでんきB」の電気料金を引いてみましょう!

横軸は、グラフ1と同様に、1ヵ月あたりの電気の使用量を表しています。縦軸は、従量電灯Bと比べたときの節約金額になっています。
電気料金の単価比較表で電力量料金は3段階ありました。全ての段階で安くなっていたので、乗り換えても高くなることは一切ないことがグラフからも読み取れます。
ここで、CDエナジーダイレクトの「シングルでんき」について解説します。
「シングルでんき」は「従量電灯B」から100円割引になる料金プランです。今回解説している「ベーシックでんきB」で100円より節約金額が多くなるのは、グラフ2より152kWhより電気使用量が多くなる場合です。ですので、152kWhより多いか少ないかで料金プランを区別すれば良いことが分かると思います。
また、電気使用量が多い場合、グラフ2より節約金額がどんどん多くなっていく料金プランだとも理解できると思います。
電気を多く使っても、節約金額は増えるのね!
ちょっと待ってください! よし子さんの家庭の検針票を見てください。
最も重要な判断基準の一つ
電気料金や単価の比較に重点を置かれると思いますが、「電気の使用量」が最も重要になります。
「電気の使用量」を把握できて、やっと比較や節約金額が計算できます。
「電気の使用量」 は下の写真の赤枠内に記載されています。

再度、グラフ2を掲載します。 よし子さんの「ご使用量」がどこに当てはまるか見てみましょう。

200kWhだから、月に148円節約になるのね!
ちょっと待ってください! 何月の検針票で見ましたか?
まだ何かあるの?
電気の使用量は一定ではなく、夏の暑い季節や寒い季節などは特に多くなります。逆に、春、秋には電気をあまり使いません。そのため、たった1枚の検針票では、自分の生活スタイルによる電気の使用量を捉えることはできません。
ですので、1年間分の電気使用量の平均値で考える必要があります。12枚の検針票の「ご使用量」を足して、12で割った数値です。
1年間分の「ご使用量」の平均値が自分の生活スタイルとなる電気の使用量になります。
そう言われてみると...そうよね~?
その電気の使用量によって各電力会社の節約金額が変わってくるので、比較するとき重要ですよ。
節約金額をシミュレーションしてみよう
グラフ2は拡大しても見にくかったと思いますので、以下のシミュレーションで節約金額を確かめてください。
「燃料費調整額」は1年間分、「再エネ発電賦課金」は2年間分を掲載し、順次更新していきます。
節約したお金でお食事行こっかな!
1年間、毎月、メモしておけば、節約金額を把握できますよ。
節約金額の計算例
よし子さんの節約金額の計算例をご覧になって、あなたの節約金額に当てはめながら確認していってください。
・1年間:
12ヵ月×148円/1ヵ月節約金額=1,776円
・4年間:
4年間×1,766円/1年間節約金額=7,104円
・10年間:
10年間×1,766円/1年間節約金額=17,660円
1ヵ月では少ないと感じますが、電気料金は一生支払い続けるものです。また、大学生なら4年間は支払い続けるでしょう。長期的に1年間、4年間、10年間とみれば、節約金額は大きな金額になっていくことが分かります。
12ヵ月分を平均した使用量で計算しているので、12を掛ければ、実際の1年間分の節約金額に近い値になります。
電気とガスのセット割、東京ガスとの比較、カテエネのポイントについて
ベーシックでんきBに付帯するサービス内容やサービスを受けるための条件などについての説明をします。
電気とガスのセット割引き

CDエナジーダイレクトは、電気とガスの供給サービスを行っています。それぞれ電気とガスを単独で契約できますが、電気とガスの両方を契約すると2つのセット割が適用されます。
・基本料金+電力量料金(燃料費調整額を除く)の0.5%
・ガス料金(燃料費調整額を除く)の0.5%
ただし、以下の条件があります。
- 東京ガスの都市ガス(東京地区等) が対象
- 電気とガスの契約者が同一名義人であること
- 電気とガスとの支払方法が同一であること
- 電気とガスの供給場所が同一であること
上記条件を満たせば、電気代とガス代の両方から0.5%ずつ割り引かれます。
1.に関しては、シミュレーションの内訳から計算できると思います。ですが、ガス料金がどのくらい安くなるか分からないと思いますので、簡単にですが、まとめてみました。
東京ガスとのガス料金の比較
以下4つのガスの使用量(1ヵ月)でどのくらい安くなるか、みてみましょう。
2020年3月の単価(原料費調整額:-3.84円/m3)で計算しています。
・20m3 /1ヵ月
ガス料金比較表 | 20m3 /1ヵ月 |
東京ガス 一般料金 |
3,588 円 |
CDエナジーダイレクト ベーシックガス |
3,473 円 |
節約金額 | 115 円 |
・35m3 /1ヵ月
ガス料金比較表 | 35m3 /1ヵ月 |
東京ガス 一般料金 |
5,487 円 |
CDエナジーダイレクト ベーシックガス |
5,312 円 |
節約金額 | 175 円 |
・55m3 /1ヵ月
ガス料金比較表 | 55m3 /1ヵ月 |
東京ガス 一般料金 |
8,020 円 |
CDエナジーダイレクト ベーシックガス |
7,764 円 |
節約金額 | 256 円 |
・100m3 /1ヵ月
ガス料金比較表 | 100m3 /1ヵ月 |
東京ガス 一般料金 |
13,674 円 |
CDエナジーダイレクト ベーシックガス |
13,237 円 |
節約金額 | 437 円 |
通常なら「ガスと言えば、東京ガス」と考えると思います。ですが、ガス料金も電気料金と同じように、どの使用量でもCDエナジーダイレクトが安くなります。
さらに、前に説明した「電気とガスのセット割」を加わえることができるので、お得な電気とガスのセット料金プランであると言えます。
CDエナジーダイレクトの「カテエネ」について
「カテエネ」はインターネットで登録するだけで受けることができるサービスです。
カテエネのポイントは、ガスではなく、電気料金の支払いからもらえるポイントになっています。
また、二親等以内の家族でCDエナジーダイレクト(電気やガス)、中部電力(電気)のいずれかを契約しているなら、両家に1200ポイントずつ、毎年、もらえることにもなっています。
大阪ガスの場合は、一回だけですが、大阪ガスの家族にQUOカード1,000円分のプレゼントになっています。

さらに、カテエネのスマホアプリで見るチラシやカテエネ経由で利用する買い物や旅行などでもポイントをためることができます。

たまったポイントは、下図のいろいろなポイントに交換できます。使い慣れたポイントガードで多くの人が利用しやすくなっています。順次拡大中です。

申し込み、支払方法、 引っ越しで気になる解約金等について
以下の表は、申し込み時に必要なもの、支払い方法などをまとめた表になります。
【準備するもの】 | 【支払い方法】 |
・電気の検針票 (新規契約は不要) ・郵便番号、住所 ・メールアドレス ・電話番号 ・使用開始の年月日 |
・クレジットカード ・口座振替 |
【解約金】 | 【その他】 |
・解約金なし (ベーシックでんきB) |
・スマートメーター 設置無償 ・契約事務手数料なし |
キャンペーン情報
電気やガスの自由化で過去にはなかったキャンペーンが実施されるようになりました。
過去にあったキャンペーンや現在実施されているキャンペーンになります。
期間:2020年5月15日(金)まで

まとめ
ここでは電気料金を中心に解説しました。節約金額を理解しながら、シミュレーションできたのではないかと思います。
電気の使用量が少ない場合、あまり節約金額を期待できなく、「シングルでんき」の料金プランが良くなります。ですが、300kWh以上になれば、急激に節約金額が多くなっていく料金プランです。
1ヵ月では少ない節約金額ですが、確実に安くなります。 また、一生支払い続ける固定費ですので、長期的にみれば大きな節約金額になります。
さらに、もらえるポイントで買い物をすれば、もっと節約につながります。
評判や口コミは不要です。あなたの使用量が基準になるのです。
2つの大企業が共同で設立した企業ですので、安心して契約できると思います。当サイトとしてもおすすめの料金プランです。